沖縄県産材の活用推進討論会~首里城復元にオキナワウラジロガシの活用を~

令和3年9月10日(金)、沖縄県土地改良会館で開催された「沖縄県産材の活用推進を図る討論会」が会員他一般県民の参加の下開催されました。

沖縄県産材の現状の報告のあと、会員からは様々な意見が出ましたが、大きく以下の2つに集中しました。

1.県産材の需給バランスの乖離  今年の7月に承認された世界自然遺産登録に伴い、県産材の供給量が減少傾向にあるが、一方で森林環境譲与税の活用に伴う県産材の需要が高まり、需給バランスが乖離し始めている。この課題を克服するために、会員相互が知恵を出し合い検討していく必要がある。

2.首里城の復元に伴うオキナワウラジロガシの活用  現在国や県において検討されている首里城の復元に伴うオキナワウラジロガシの活用について、その現状と県産材の活用について意見交換した。会員からの主な意見は以下のとおり。

(1)資源量の保続培養 オキナワウラジロガシの資源量について、県の調査では、国頭村内の道路近くに生育している胸高直径40㎝以上のオキナワウラジロガシは52本確認されていると報告がある。会員からの現場情報では国頭村全体では100本以上はあり、胸高直径30㎝以上であれば数百本はあると推測しており、貴重ではあるが決して希少ではない。

(2)経済的効果 仮に首里城に県産材が活用されていないことを観光客が知ったらガッカリするんじゃないか?心理的なマイナス作用も含めて観光産業を主体とした経済的効果への影響も懸念される。

(3)またとないチャンスの到来 今回の首里城復元に伴うオキナワウラジロガシの活用は、県産材の活用に需給バランスの乖離が起き始めている現在、それを打開するまたとないチャンス到来と捉える。是非とも活用して欲しい。

沖縄県森林協会は、本討論会の意見を踏まえて会員の皆様の総意として首里城復元に伴うオキナワウラジロガシの活用推進をバックアップしていくということで意見が一致し、討論会は

無事終了しました。